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子宮頸がんから命と未来を守るために:ワクチンと検診の「二段構え」の重要性

子宮頸がんから命と未来を守るために:ワクチンと検診の「二段構え」の重要性

岩﨑 雅宏

(苫小牧市医師会・いわさきウイメンズヘルスクリニック)

現在、日本では毎年約1万人の女性が子宮頸がんと診断され、約3,000人もの尊い命が失われています。この病気の最大の特徴は、20代から30代という若い世代で罹患(りかん)率が急増することです。しかし、子宮頸がんは現代医学において「予防できるがん」の筆頭に挙げられています。その鍵を握るのが、原因となるウイルスへの感染を防ぐ「HPVワクチン」と、異常を早期に見つける「子宮頸がん検診」の二段構えの対策です。

  • HPVワクチンによる「一次予防」

子宮頸がんの約95%以上は、ヒトパピローマウイルス(HPV)というウイルスの持続的な感染が原因です。このウイルスは性交渉を経験する女性の約8割が生涯で一度は感染すると言われるほど身近な存在です。

HPVワクチンは、このウイルスへの感染を未然に防ぐ「一次予防」の役割を果たします。現在、公費で受けられる「9価ワクチン」は、がんの原因となるHPVの80%〜90%をカバーできる高い予防効果が期待されています。小学校6年生~高校1年生相当の女性が定期接種(公費にて無料)の対象であり、期間は 高校1年生相当の年度末(3月31日)までになります。その期間にぜひHPVワクチン接種をお勧めします。

  • 子宮頸がん検診による「二次予防」

ワクチンだけで全てのがんを防げるわけではありません。そこで重要になるのが「子宮頸がん検診」です。これは、がんになる前の段階(前がん病変)や、ごく初期のがんを早期発見する「二次予防」です。

初期の子宮頸がんは自覚症状がほとんどありません。しかし、検診で早期に見つけることができれば、子宮を温存した治療が可能となり、その後の妊娠や出産といった将来の選択肢を守ることができます。逆に、進行した状態で見つかると、子宮の摘出を余儀なくされたり、命に関わる事態を招いたりします。日本では特に20代・30代の検診受診率が低く、これが罹患率上昇の一因となっていることが懸念されています。苫小牧市に住民票がある20歳以上の偶数年齢の方は、苫小牧市からの助成により1000円の自己負担額で子宮頸がん検診を受けることができます。

命と未来を選択するために

子宮頸がんは、私たちが正しい知識を持ち、行動することで防げる病気です。

まずは、かかりつけの産婦人科医師に相談することから始めてみましょう。

2026年05月31日 苫小牧民報 掲載

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